2025年6月12〜13日、TKP博多口カンファレンスセンター にて「製銑科学技術コンソーシアム 第5回 産学連携研究委員会」を開催しました。

このクローズドな技術コンソーシアムは、鉄鋼会社と製銑に関連する基礎研究を担う大学研究室によって構成され、年2回の会合を通じて産学連携を深化させています。
今回は福岡開催ということで、我々・大野研がホスト校として企画運営を担当しました。

🎯 今回の注目企画テーマ:
「日本鉄鋼協会 鉄鋼カーボンニュートラル研究助成者からの成果共有:CO₂ 吸収・還元・鋼材開発」

このテーマは私(大野)が企画を担当し、従来の製銑プロセス中心の枠組みを越えて、脱炭素・資源循環に関わる周辺技術への理解を深める機会となるよう構成しました。普段交わる機会の少ない分野からの講演は参加者に新たな視点をもたらし、大変好評をいただきました。

📚 講演内容(ご登壇順)
• 椿 俊太郎(九州大学)
 マイクロ波スイッチングを利用した化学吸収法による高効率二酸化炭素回収技術の開発
• 宗岡 均(東北大学)
 次世代電炉の鉄源溶解・精錬能強化のための炭材高速溶解の基礎研究
• 打越 雅仁(東北大学)
 プラズマアークにより活性化する原子状水素を利用する迅速な鉄の直接還元
• 助永 壮平 他(東北大学)
 酸窒化物融体を反応場とした鉄の還元機構の解明
• 久保 裕也(福岡工業大学)
 アンモニウム塩製鉄におよぼす鉄鉱石構成相の影響
• 土山 聡宏(九州大学)
 水素関連インフラに適用可能な耐水素脆化特性を有する低Niオーステナイト鋼の開発

🧠 「CO₂回収」「還元プロセス」「新素材開発」など、製鉄の周縁技術にも目を向けたこの会合は、まさに学術と産業の橋渡しの場となりました。

ご登壇いただいた先生方、ご参加くださった鉄鋼企業の皆様、運営にご協力いただいた関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
引き続き、産学がともに手を取り合ってカーボンニュートラル社会の実現を目指してまいります。

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