九州大学 大学院工学研究院 材料工学部門

カーボンニュートラル製鉄への挑戦

  • HOME »
  • カーボンニュートラル製鉄への挑戦

私たちの研究室では、主に、鉄鉱石から鉄を製造する技術に関連する様々な基礎研究に取り組んでいます。

鉄鉱石中の酸化鉄から酸素を取り除き鉄を得るには、大量で安価に処理できる「高炉(コウロ)」と呼ばれる反応装置が主に用いられます。高炉で作られる鉄は炭素を含んだ「銑鉄(センテツ)」と呼ばれる鉄で、それが1500℃以上で溶けた状態である「溶銑(ヨウセン)」として取り出されます。また、高炉にとっては原料の事前処理も重要であり、そのために、粉状の鉄鉱石を焼き固めて焼結鉱を製造する工程や、粉状の石炭から炭素の固い塊であるコークスを製造する工程があります。これらの工程を併せて高炉製銑(セイセン)プロセスと呼んでいます。

今後は2050年のカーボンニュートラル社会に向けて、炭素を使わない製鉄法の開発にも取り組んていくことが重要な課題です。

主な研究課題は「鉄鉱石の水素還元反応の高効率化」や「炭素を使わないことで発生する課題の解決」です。

(例えば:Effect of FeO concentration in sinter iron ore on reduction behavior in a hydrogen-enriched blast furnace
Int. J. Miner. Metall. Mater., 29(2022), pp.  1820-1829)

PAGETOP