
焼結プロセスにおける温度分布制御と品質設計
高炉を用いた製銑プロセスにおいて、焼結鉱は装入原料の約8割を占めており、その品質は高炉操業成績を大きく左右します。
したがって、焼結鉱製造プロセスの高度化は、安定操業および低炭素製鉄の基盤技術の一つです。
焼結鉱品質を決定する重要因子の一つが、焼結層内部に形成される温度分布です。
焼結層内の昇温履歴や最高温度は、鉱石の溶融挙動、結合相の形成、最終的な焼結鉱強度に直結します。
一方で、焼結プロセスは連続操業中に高温燃焼によって加熱されるため、焼結層内部の温度を直接測定することは極めて困難です。
このため、操業条件から焼結層内温度分布を推定する数値シミュレーションモデルは、焼結鉱品質の向上、操業条件の最適化、新技術の開発において非常に有効なツールとなります。
大野研究室では、反応速度論・移動現象・エネルギー収支の観点から、焼結層内で進行するコークス燃焼反応および伝熱挙動をモデル化し、焼結プロセス内部の温度分布を高精度に推定する数値解析手法の構築に取り組んでいます。
これにより、コークス微粉の分布や操業条件が焼結反応および焼結鉱品質に与える影響を定量的に評価し、原料設計・操業設計の指針構築を目指しています。
代表的な研究例:
Effect of Coke Breeze Distribution on Coke Combustion Rate of the Quasi-particle
Hiroshi Ogi, Ko-ichiro Ohno ほか, ISIJ International, 55 (2015), 12, pp.2550–2555


![反応制御学研究室[大野研究室 / Ohno LAB.]](https://www.ironmaking.kyushu-u.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/スクリーンショット-2025-04-07-16.54.15.png)