九州大学 大学院工学研究院 材料工学部門

金属鉄への浸炭反応メカニズムの解明および反応促進技術の検討

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製鉄プロセスにおいて炭材は,熱源,鉱石還元のための還元剤,浸炭反応のための炭素源など,様々な重要な役割を担っています。グリーンエネルギーとして注目を集めている水素を,炭材の代替原料として製鉄利用する可能性も見出されていますが,炭材が担っている全ての役割をとって変わることは出来ないのが現状です。その最も大きな理由の一つに金属鉄の浸炭反応が挙げられます。この反応は炭素源無しには進行せず,製鉄プロセスにおける炭素使用量を削減させるためには,浸炭反応そのものを効率良く進行させるのに効果的な炭材が必要不可欠です。当研究室では浸炭反応に有利な炭材を検討するべく,炭素基質の結晶構造,炭材中灰分,揮発成分など炭材を構成する各要素に注目して,その反応機構を調査しています.

(例えば: Effect of carbonaceous material surface texture on iron carburization reaction under loading condition, Ko-ichiro Ohno, Shinya Miura, Takayuki Maeda, Kazuya Kunitomo, ISIJ International, 59(2019), 4, pp. 655-659)

図1 レーザー顕微鏡を用いた浸炭反応に伴う金属鉄溶融現象の観察例

図1 レーザー顕微鏡を用いた浸炭反応に伴う金属鉄溶融現象の観察例


図2 異種炭材を用いた初期融液生成開始温度測定結果の一例

図2 異種炭材を用いた初期融液生成開始温度測定結果の一例

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